【2021年最新版】本当に面白い辻村深月作品5選

ゆりか

こんにちは、ゆりかです。


今回は、読書好きはもちろん、活字が苦手、小説を読んだことがない、という方にこそおすすめしたい

本当に面白い辻村作品を紹介します。

ネタバレはないので、読みたい本探しの参考になれば嬉しいです。

目次

辻村作品で「読書嫌い」を克服しました

読書が嫌い


今でこそ、読書は生活の一部になっていますが、もともと私は本を一切読まない子供でした。

非現実世界を楽しむのは、映画やドラマで十分だったし、とにかく活字が苦手

映像がない、絵もない、軒並み並んだひらがなと漢字をずっと追うなんて、なんてつまらないんだ、と思ってました。

こんな読書嫌いのわたしを変えたのが、辻村深月さんの作品でした

文字を読み、登場人物の顔や声、気持ちや景色などを想像して物語にどんどん引き込まれていく感覚。読み終わった時には、何とも言えない幸福感と、読み終わってしまった寂しさで一杯になる。

それが辻村作品一番の魅力です。

私にとって、本って面白い!と生まれて初めて思った瞬間でした。

辻村深月さんとは

辻村深月さん

出身地:山梨県笛吹市
誕生日:1980年2月29日
年齢:41歳(2021年現在)
ジャンル:ミステリー、推理小説
主な需要歴:メフィスト賞(2004年)、吉川英治文学新人賞(2011年)、直木三十五賞(2012年)、本屋大賞(2018年)

【若者の微妙な心情、思春期独特の揺れ動く気持ちを捉えた透明感のある文章が特徴。また、最終的に(紆余曲折で登場人物の不幸があっても)アンハッピーエンドの作品はほとんどない。作品同士で登場人物がリンクしており、これは、手塚治虫スター・システム藤子・F・不二雄の世界観のリンクの影響を受けている】

ウィキペディア

今や若者から絶大な支持を得る
超人気作家さんです。

本当に面白い辻村深月作品

今回紹介する辻村作品5選は、年齢問わず、時間を忘れて読みふけってしまう作品ばかりです。

ぜひぜひご覧ください。

凍りのくじら

 あらすじ

主人公の高校生、芦沢理帆子(あしざわ りほこ)は、いつも「少し・不在」。藤子・F・不二雄を「先生」と呼び、その作品を愛する父が失踪して5年。周りの皆に合わせつつも、本音を打ち明けることが出来ず、読書だけを楽しみとする生活を送っていた。そんな時、夏の図書館で「写真のモデルになってほしい」と言う、一人の青年に出会う。戸惑いつつも、彼の不思議な雰囲気に少しずつ心を開いていく理帆子。そして同じ頃に始まった不思議な警告。皆が愛する素敵な“道具”が私たちを照らすとき――

 感想

辻村作品には、しばしば登場人物が他の作品とリンクしている、という仕掛けがあります。全く別の作品なのに「あの時のあの子がこんなに成長している!」など、登場人物のその後を覗くことが出来ます。
そんな作品の中で、一番最初に読むと「辻村ワールドがより楽しめる」と言われているのが、「凍りのくじら」なのです◎この理由もあって、わたしがはじめて読んだ辻村作品が「凍りのくじら」でした。この小説、全てのタイトルドラえもんのひみつ道具になっているんです。
また、主人公理帆子の趣味は、周りの人に名前をつけるあそび「スコシ・ナントカ」。自分には「少し・不在」、友達には「少し・不安」といった具合にそれぞれの個性に相応しい名前をつけています。これも、藤子先生の創るSFの世界、「少し・不思議」から取っているそうです。幼少時代からドラえもんをこよなく愛し、一緒に成長してきた辻村さんだからこそ書ける作品ですね。

スロウハイツの神様 上下

 あらすじ

人気作家チヨダ・コーキの小説で人が死んだ――あの事件から10年。スロウハイツのオーナーである脚本家の赤羽環(アカバネ・タマキ)とコーキ。2人共に共同生活を送りながら、夢に向かって切磋琢磨する若手クリエイター6人。夢を語り、物語を作る。好きなことに没頭し、刺激し合っていた。空室だった201号室に、新たな住人がやってくるまでは。「あらゆる物語のテーマは結局愛だよね」この言葉に全てが詰まった心温まるストーリー。

 感想

辻村深月作品の読む順番に習えば、「凍りのくじら」の次に来るのが「スロウハイツの神様」です。まず、上巻では、辻村さん特有の登場人物の背景がとても細かく書かれています。これが後々、大切な伏線にもなってくるのですが、正直なところ読みにくい。。しかし、下巻では、伏線が見事に繋がっていき、「えー!あの時の!」とか、「そうだったのかー」と思わせられる場面ばかりで、読み終えた後は必ず上巻から読み直したくなる!個人的に辻村作品の中で一番好きな作品です!何度読んでもなんとも言えない幸福感に包まれる、読書好きにも初心者さんにもおすすめしたい一冊です。

ぼくのメジャースプーン

 あらすじ

小学4年生の「ぼく」は特殊な力を持っていることに気がついた。「Aをしなければならない。そうでなければBになってしまう」という条件提示ゲーム能力を使って、相手の思考や行動を支配する事ができる。ある日学校で、どうしようもなくひどい事件が起こった。誰かの手によって学校で飼っていたウサギが殺されたのだ。ぼくの幼なじみ、ふみちゃんはショックのあまり心を閉ざし、言葉を失ってしまった。彼女のために、犯人に対してぼくだけにできる復讐がある。チャンスは本当に1度だけ。これはぼくの闘いだ。

 感想

物語の全てが小学4年生のぼく目線で書かれているので、難しい言葉が少なく、とても読みやすい作品です◎小学生や中学生の方でも、楽しんで読み進められると思います。また、読書初心者さんにも大変おすすめです!辻村作品の読む順番を気にしないなら、「ぼくのメジャースプーン」を1番に読むのもおすすめです。一見とても単純な子供向けの物語に見えますが、内容が深い!『愛する人を傷つけられてしまったぼくが、大人を相手にどんな復讐を選ぶのか』”加害者の罪と罰に向き合う”というテーマを、子供ながらに深く解釈していく過程は、大人ながら非常に考えさせられる内容でした。

ツナグ

 あらすじ

一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者」(ツナグ)。1人の依頼人が死者に会えるのは、生涯で1度だけ。4人の依頼人が様々な理由で死者との再会を望み、それぞれの視点で物語が描かれていく。突然死したアイドルが心の支えだったOL、年老いた母に癌告知出来なかった頑固な息子、親友に抱いた嫉妬心に苛まれる女子高生、失踪した婚約者を待ち続ける会社員…ツナグの仲介のもと再会した生者と死者は、それぞれに何を想うのか。心の隅々に染み入る感動の連作長編小説。

 感想

2012年に映画化された「ツナグ」。松坂桃李さんや樹木希林さんなど、豪華なキャストで構成され、話題になった作品なので、知っている方も多いのではないでしょうか。大切な人をなくした人が、死者に1度だけ会うことができる。依頼人が死者に会いたい理由は様々で、それぞれの葛藤や後悔がひしひしと伝わってきます。また、この物語は4人の依頼人とツナグである渋谷歩美の目線があって初めて成立する物語で、最後の章ではツナグがどのように誕生したか、というミステリー要素も書かれているので、最後まで楽しめる作品になっています。

かがみの孤城

 あらすじ

学校でいじめにあい、不登校になってしまった主人公の「こころ」。居場所をなくし、閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、おとぎ話に出てくるような不思議なお城だった。そこには、こころと似た境遇の7人の子供が集められ、お城のどこかにあるという願いが叶う部屋とその鍵を探す物語。なぜこの7人が集められたのか。一体この場所は何なのか。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。

 感想

ファンタジーでありながら、主人公の「こころ」が置かれている状況が、妙にリアルで、、。この状況からどうにか抜け出して欲しい!幸せになって欲しい!と願いながら読んでいました。子供の頃は、家と学校が全てで、そこで居場所を失ってしまたらもう生きていけないのではないか。そんな風に考えるこころに感情移入してしまい、ついつい応援したくなります。鏡の中の世界では、こころと似た境遇の子供たちが集められています。こころは居場所ができた安心感と、そこでできた友達との交流の中で少しずつ成長していき、自分なりの解決法を導き出すのですが、、最後には急展開が待っています。涙なしでは読めない展開に感動!そしてとても納得できる最後です。子供たちの成長や一生懸命に生きている姿に読者も元気をもらえるような、そんな作品でした。

 まとめ

辻村さんの作品は、登場人物の描写がとても細かく、感情移入しやすいのが特徴です

また、重いテーマを扱っている作品が多い中、ほとんどの物語がハッピーエンドで終わるという点も読みやすいポイントです。

透明感のある文章と、後半の見事な伏線の回収が読むスピードを加速させます。読み終わると何とも言えない幸福感と、物語が終わってしまった寂しさで心が一杯になります。

どの作品も出会えて良かった〜!と思わせてくれるものばかりです。

是非みなさんも辻村ワールドにどっぷり浸かって、非日常を体験してみてください。

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